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アマガミ:アマガミ感想

■09年06月29日
にゃずいはアマガミが大好きです。
それはもう、ここ数ヶ月のプレイ雑記によるキャラ考察とか
見ていた方々にはよくわかるかと。
でも、だからこそ良い事ばかりでもない事も結構あります。、
自分自身に対しても「それはないだろう」っていう疑問が湧く事もしばしば。

そんなわけで今回は純粋にアマガミというゲームに対する感想。
システムや、ファン心理。そんなものに目を向けた番外編です。

というか、いい加減に自分のスタンスをしっかりと確立したいので
自分自身の統括メモも兼ねて。
■ファンのジレンマ。

「TrueLoveStory」から始まったこの一連のシリーズは、5作(TLS、TLSR、TLS2、TLS3、TLSS)という作品を経て
前作「キミキス」からは完全なる別タイトルとして発売する事になりました。

キミキスは恋愛の方向性こそTLSシリーズとは違うものでしたが、その中身はTLS直系と思わせる要素が数多く存在し、
いわゆる「新時代のTLS」といった内容だったと思います。
古参のファンも新たなファンも、ある程度納得できる、いわば優等生としてキミキスは生まれたゲームでした。
キミキスというタイトルはTLSの名残を一つも残してません。名前を変えるというのは、新シリーズであるという意思表明。
にも係わらず、TLSのシステムや雰囲気を持ちすぎたゲームであった為、TLSシリーズの名前を変えた存在。
そんな認識がありました。だから今回もマイナーチェンジだろう。そう思っていたのです。

最新作アマガミ。それは今までのシリーズとは、システムも方向性もまるで違うものでした。
まさに「新タイトルでしかできなかったことをやってやったぜ!」てな勢いです。ちょっと勢いつきすぎです。
アマガミは、ノベルゲーと恋愛シミュレーションの良いところをミックスしたハイブリッド作品。
個人的には、アマガミというゲームは、理想の形態を持っていました。
キミキスを遊んでいた頃にも、散々言っていましたが私はノベルゲーが好きです。
ただ、恋愛シミュレーションのゲーム性、リアルタイム性も好きです。
どっちがより優れているとかそういう事は考えた事もなかったです。どっちも大好きです。
なら、アマガミはその両方を携えたゲーム。面白くないはずがありません。
シナリオに不満がない限りは、きっと誰もが諸手をあげて楽しめます。
ノベルゲー好きにも、恋愛シミュレーション好きにも、受け入れられる最高のゲームでしょう。


え?本当にそうなの??


結論から言います。アマガミは、完璧を目指す余り不完全なゲームになっている部分があります。
それは、シリーズファンの心理に答える「一つに特化したゲーム」であることを捨てたことです。

「恋愛シミュレーション好きがノベルゲーを好きな人ばかりではない」

ノベルゲーのように物語を”読む”事が嫌いなユーザーは数多くいます。
友人はノベルゲーをやるときに「いつまでもたってもゲームが始まらない」とぼやきます。
ノベルゲーは果たしてゲーム足りうるのか?という問題はここでは言及しません。
それよりも問題なのは、ノベルゲーをゲームだと思えない人が多いという事実です。
そんな友人がキミキスは楽しいと言いました。始めて10分もすればすぐに主人公の行動や
マッチング会話などといった”ゲームらしいゲームシステム”が出てくるからです。
物語ではなくゲームを求めている人には「常に操作をしていること」が面白いゲームです。

でも、ノベルゲームは、読む事そのものがゲームです。
ここでアマガミを極端に嫌うユーザーも現れてくると思います。
アマガミはキミキスまでのシリーズと比べると圧倒的に物語を優先に作られており、
物語として”読む”事がメインになるシーンが多すぎるからです。

このように、ユーザーが求めていた価値観と、スタッフが新たにやりたかった事の価値観が
スレ違ったためにおきてしまったのが、「アマガミは従来のシリーズとは違いすぎる」です。
なまじキミキスがTLSに似すぎていた為におきてしまったジレンマ。
キミキスで名前を変えたときに、今回のようにシリーズらしさを捨てたスタンスを取っていれば
全てのユーザーも納得したかもしれません。


ではノベルゲームとしてのアマガミはどうか?当然ながらこの疑問も出てきます。
こっちも結論から言うと「たいしたことはない物語」としか言えません。
これだけ考察しまくった人間が何を言うのか!?と思われるかもしれませんが
アマガミの物語というのは、感動系のノベルゲーに比べればものすごく地味です。
それはTLS〜キミキスをプレイしてきた人には当然の世界であっても
ノベルゲーを主に遊ぶ人からすれば、なんてことのないストーリー。
自分がアマガミを奥深い物語といったのは、”恋愛シミュレーションとして”です。
果たしてノベルゲー好きからの評価はどうなんでしょうか?やはり薄っぺらい?

アマガミは、ノベルとシミュレーションの両方の要素を持つことでファン層を広げました。
でも実際にはどちらの要素も許容できるファンでしか本当にハマることはないのかもしません。
しかもノベルゲー好きには更なる条件が付きます。
「このスタッフが作る世界は日常がメインであり、過度な物語を期待してはいけない」
これをしっかりと認識しているユーザーじゃないといけないわけで。…ん?更にファン層を絞ってなくね?

まぁ、だからこそその底なし沼にハマったファンからすればアマガミは神ゲー以外何物でもないですが。
大きなドラマなどなくても日常のちょっとしたスレ違いからくる孤独や絶望。そして幸福。
他人はどうでもよくても、自分のキャパシティでは解決できない悩み。そういうところを丁寧に丁寧に
扱ってくれる作品は中々ないと思います。そこから生まれるちっちゃな物語。最高。マジパネェっすよの領域。


■作りこまれた世界。深読みの罠

「実際にアマガミの製作者が、ここまでの意図を持って作ってるとは思わないけどねwww」

各キャラ考察で散々深読みをしてきた自分が、また何かおかしな事を言い出しましたよ。
上のセリフは、自分がプライベートでアマガミの話をする時によく言う言葉です。これは酷い。
つまりどういうこと?今までの考察は茶番ってことか?…いやいや、そんなわけないですじょ?
自分はアマガミからああいう意図を”感じ取った”のだから。製作者の意図とは関係なくねw

アマガミは、ノベルゲーとしての形態を色濃くしたけど、実際には妄想に頼るシーンが多いです。
ようするに文章量は多くなっても肝心な部分はユーザーに丸投げです。とくに詞様と裡沙はそうかな。
この二人の言ってることって主観なんですよね。この二人以外からの情報がない。
まぁ、裡沙については虚言でない事が、薪原のあの言葉でわかるのですが。
てかあんなところ普通気がつかねーよ!!「今”の”貴方ならつきあってもいいかな」って!難しいよ!
これは今までシリーズで曖昧なまましてきた部分、例えばキミキスなら、えりりんと母親の関係など。
そう言ったところの文章を強化したわりに、謎は謎のまま残しておくというスタンス。なんとも歯切れの悪い。

そういった”物語の統合性”、いわゆる世界の辻褄合わせにハマってくると
アマガミの世界は逆に謎でいっぱいになる。なまじ6週間が作りこまれているせいで
それ以外の物語が気になってしょうがない。薫はイブの事件の時どうしていたの?梨穂子の心境は?

この仕様が意図的だったら、もう製作者は意地悪としか言いようがない。
「そんな奥深い世界ではないですよ」という、変態紳士のプレイを見せながら
なんでこんなに妄想の幅を広げてきたのか。ノベルゲーの持つ奥深さと、シミュレーションの持つ淡白さが
絶妙に交じり合ってしまった結果がコレだよ。ひどい。抜け出せないよ。

だからこそ最初の言葉に戻ってくるのね
きっと世界の謎は意図的じゃない。こんな風にアマガミを遊んで欲しいなんて思っていない。
ただ”そんな風に思える世界になってしまった”だけだと思うの。

橘さんの性格変化も、ライターごとにある橘さん像が微妙に違ったために生まれた気もする。
でも、普通なら「主人公性格かわりすぎ、ありえねー」が、システム関係のソエンやスキBADによる
ヒロイン変化により、”意図されたもの”のように出来上がってしまっている気が。
おいおい、アマガミって、大雑把に面白い要素を詰め込んだら、何故がそれが高次元で
まとまっちゃっただけの作品なんじゃね??そんなことを考える事もしばしば。
実際これらが計算されて作られていたなら製作者は神以外何物でもないと思うレベル。

ただ一つ言いたいのは、「物語から受け取る感覚というのは一定ではない」ということ。
人の意思を限りなく一定にすることは出来るが、全ての人がその中には収まらない。だよね?
んじゃ、アマガミは製作の意図を超えるところで評価されるわけも出てくると思うの。
実際過大評価しすぎじゃね?と自分でも思うよ。いやいや、それでも自分のアマガミはこうだ。
うん、そう、みんなも自分だけのアマガミを作っていけばいいと思う。

キミキスまでのシリーズが行っていた、ファンの意思をできるだけ一定の方向に導くための世界ではなく、
プレイヤー自身が、その方向性を見つけるゲームになったのがアマガミ。
綺麗な部分だけ見て終わりにしたい。それの何がいけないのか?
むしろ従来のファンや一般的なプレイヤーはこれが推奨だと思う。アマガミ、バカゲーだもの。
BADを見てゾクゾクしたい。それだって別に構わない。二股三股の鬼畜プレイ?
いいんじゃない、それが出来るシステムなんだし。酷いことした罰が与えれるENDは大好きだ!
コンプリート目的で遊ぶ?うん、それだって正しい遊び方。
どんなルートになっても、イベントを集めるという目標がある以上は辛くても最後まで遊ぶでしょ。
だって最後に完成したデータというご褒美があるんだし。

アマガミはやりこむとストレスを与えられるゲーム。
ただ、そのストレスは人によってはとても考えさせれるもになると思う。
逆に、嫌な思い出になることも。どちらにしても記憶に残りやすい。
面白いよ、人によってここまで評価が変わるゲームなんて中々ないんだから。
しかも結末に納得できない事でも、その道に橘さんを誘導したのはプレイヤーなのが最高。
これらを踏まえて、自分の中ではこの結論に落ち着きました。

アマガミは奇跡のバランスで出来上がった最高の偶然ゲーム。


■ゲームスタイルによる、ゲームシステムの変化

ランダム要素がなくなった。MAP画面がなくなった。
これってもうシリーズものじゃなくね?ええ、全くその通り。
そのくせに世界はキミキスと共有してて、ほぼ続編って感じだから性質が悪い。
ただ、こんなものはTLSシリーズじゃない!と怒るのも何か違う気もするし難しいなぁ!!
アマガミですよ。アマガミ。よく考えなくてもすごいタイトルなのに
実際に遊んでみたら、アマガミ以外ないわーって感じのアマガミですよ。(連呼しすぎ)
そんわけで、シリーズの中のアマガミまでの変化を考えてみたよ。

まずTLS3からTLSSでメインイラストレーターが変わりました。これを第1の変化。
ただ、高山さんが前作までの絵に似せようととした結果、絵柄は今とまるで違ったものとなってました。
そして、TLS3まではなかったギャグ要素、お色気要素が増えたのもここ。

その要素をブラッシュアップし、メインシステムを似せた新シリーズがキミキス。
絵柄は現在の高山さんのそれになってますが、TLSSが架け橋になったおかげで
キミキスをすんなり受け入れる事が出来るファンも多かったと思います。これがビジュアル含め第2の変化。

そしてアマガミでは、物語性を高める事と雰囲気を残したまま、新システムに以降すること。
ただ、システムや物語性という根本的な部分を変える為に、ユーザーが最も落ち着きやすい形として
同一世界としてキミキスと舞台としたのではないかなぁと。でまぁ、これが第3の変化ッスね。
こうやってみるといかに少しずつ進化してきたかがわかるかも。

キミキスからはじまった新シリーズは、TLSSを架け橋として以降した世界ですが、
ひょっとして、キミキス、アマガミ、そして次回作と、スタッフがその時に最もやりたい事に適した
ゲームスタンスに変化していくのではないかと思います。
その世界(作品)ごとにやりたいことが違うかなぁと。
例えばキミキスでやりたかった事は、アマガミでやりたかった事とは違ってます。
だからキミキスというフォーマットの中で、purerougeをやられた事が開発者には悔しいでしょう。
アマガミは、purerougeへのリベンジ。自分はそんな気がしてなりません。
真田光一には与えらなかった、内部からの自虐ではなく、正当な外部からの罰。
そんなものが橘純一には感じられたのですから。ああ、また深読みか?
まぁ、それならそれでいいけどさ!(開き直り)

さて、私のイメージとしては、TLS1、R、2、Sの4作がドラクエだとしたら
キミキス以降のシリーズはファイナルファンタジーといった感じを受けます。
RPGというジャンルにおいても常に違うシステムを用意して、毎回違う遊び方を提供するスタイルを持つFF。
恋愛シミュレーションというジャンルの中で、毎回一番やりたいことにあわせたシステムスタイルという
フォーマットで攻めてくるのがアマガミスタッフ。なんとなく似てる気がします。
次回作がアマガミそっくりなシステムだとしても、きっと次は何か違う仕掛けを備えてくるに違いない!
変わっていく面白さと、変わらない面白さ。どちらが最良なのかはわかりませんが
少なくともアマガミスタッフは変わっていく面白さにシフトしたと思います。個人的には大歓迎です。

その時その時、一番自分達が楽しいと思えるスタイルで作るゲーム。うん、理想なんじゃないかな。
あとはユーザー側が、受け入れるか受け入れないかですが。
まぁ、それすら正解なんかないわけで、自分が一番面白いと思うゲームをその時やるのが一番ですよね。
ちなみに自分は今(09年6月)、ロロナのアトリエにハマってるわけです。いいじゃん、門脇舞衣さん!!

■ゲームとしての「そりゃないよ!!」

今度はシステムや、演出的にそりゃないよのコーナー。いわゆるイチャモンですw 
にゃずいだってアマガミの全てに賛同してるわけじゃないんだよ?

・OPアニメがまたない!!1!!
だから付けてくださいってば!ww
ほんと、店頭とかOPアニメ流したりトレーラーとかに主題歌あるっていうアドバンテージはすごいんだから!
なんか頑なにOPアニメを拒んでる感じですが、TLS2までは存在していたわけで…。
主題歌とEDは別個にあるのがベストだと思いますけど、どうなんでしょ?

・全体的な画面デザインがちょっと辛い。
今回最も面白いシステムと思ったヘクスシステム。
ランダム要素がなくなって、フラグ管理が実際に目で見えるようにした
視覚的フローチャートといった感じ。これにより作業感が増したって話も聞くけど
ランダム要素をあてにしてロードを繰り返すという行為も十分作業であると考える自分的には
どっちも面白いとしか思えません。むしろアマガミのこのシステムは作品にベストマッチングかと。

だがしかーし!!!肝心要のメイン画面が情報過多すぎて見難い!!
ここね、もうちょっとね、気を使って欲しかったかなぁと。
MAPだけでも拡大して見えるようにしてくれれば、もうちょっと全体像が掴めやすかったんだけどなぁ。
キミキスのメインメニュー時に使った十字模様を使う事で、全体的な雰囲気を似せた座標部分。
ここも個人的にはいらなかったかなぁと。座標は普通にカーソルあわせたところの数字がどこかに
出るぐらいで。とにかくゴチャっとしすぎたメイン画面が、個人的には苦手でした。

あとマッチング画面の会話アイコン。もうちょっとちっちゃくてもいいです。
メインになる会話ウインドゥ。外枠なくして、コンパクト化して、もうちょい下に下げてください。
高山さんの絵をもっと見たい!!

・まてまて、その爆弾はひどくないか?
まぁよーするに七咲爆弾。回避する方法はあるわけだやっぱり納得いかない。
梨穂子のソエンと違い元々付き合いのない彼女の為に何故イベントをこなしていかないといけないのか。
同じように付き合いレベルが低いはるかさん爆弾は、わりと素直で納得なイベントなのに。
そもそも橘さんが、他の女の子との約束を破ってまで、何故プールを覗きに行くのか。
しょーじき、逢ちゃんよりも橘さんの方が圧倒的に悪いのだが、何故か逆恨みしてしまう。

・おいおい、その演出も酷くないか?
裡沙と美也イベントがオマケとは言え、スタッフロールにたどり着けないということ。
いや、別に景色流すだけでいいからさCGは。だって仮にも同じ日数を経過してクリアしたわけなんだし、
いきなりタイトル画面は切な過ぎるよ。EDソング流してよ。マジでマジで。アマガミプラスに期待しちゃうよ!
裡沙はともかく、美也だけでもEDを…。時間がいっぱいいっぱいの中作ったとスタッフの方々は
言ってたんで、本編はあれでいいです。満足です。だからスタッフロールだけでもぉぉぉ!!

・タイトルロゴ
何故赤と水色。キミキスが赤だったんだから、冬で青でOKなのに…。
そして赤がメインなら、クリスマスカラーで、緑と白でデザインすればよかった気が。
デザインの話は本当に主観になっちゃうのでアレですが、どうしてもタイトルロゴだけは
アマガミで唯一本気で不満だったことです。配色絶対おかしいよ!!


■361度回ってしまったアマガミへの想い

最後に私本人のアマガミへの接し方。これがいわゆる自分のスタンスだ!ってヤツ。

ここまで書いてきて、結構アマガミへの否定的な意見が多い事に気が付きますよね。
実は、自分がアマガミを大好きになるまでの経緯がこれまでの文章だからです。
キミキスが0度という「大好き」というフォーマットだったことに対して
180度目は「なんか違う…」といった意思でした。自分は、アマガミをラストまでやるまでに
何度も「なんだろう、この違和感」という問題にぶち当たってます。
そして様々な疑問を解決していき、たどり着いたのが0度にあるキミキスまでの「大好き」とは違った、
1度進んだ361度の「大好き」に到達したアマガミです。
最初か0度から動かずに好きだったキミキスは、健全なるパワーだと思うんですよ。
無尽蔵な欲求と言ってもいいかも。実は性的に興奮するのはキミキスの方が上です。
そう思うと、アマガミは361度回ることで、自分の中での葛藤などを含めて大好きになったと。
キミキスが街で一目惚なら、アマガミは付き合いの長い女の子友達の魅力にやっと気付いたみたいな。
そしてその1度の違いが、自分の中でのキミキスとアマガミを、全く別の魅力にしていると思ってます。

さぁ、ではその違和感と解決方法を書いていきますね。
これによって自分のスタンスが明らかになってくるかと思います。

・主人公の性格変化がちょっと大きすぎね?

ルート(環境)によりそれぞれが違う橘純一へとシフトするのがアマガミの面白い所。
このメリットは、物語一つ一つに別の主人公が係わるとうな事になり、物語を好きに構築できる事。
ただ、複数のルートを掛け持ちする、いわるゆ二股プレイになると
あまりにヒロインごとに彼の性格が違いすぎるために、何か支離滅裂気味になってしまうのが欠点。
ところが、支離滅裂だからこそ、イブのデートであんな無茶苦茶の行動を取れると思う。
あれ?それはそれで正解な気もするぞ?橘さん、マジでわけわかんねぇww

・ソエンルートっているのか?

梨穂子のソエンなどが強制的に見せられるのが最初は苦痛であったんですが
よく考えたら、何かを手に入れる為には何かを犠牲にするのが当然の事。
悲しい思いをしてまで手に入れた幸福というのは、それだけの価値があると思います。
(そもそもソエンにならないようにプレイする事もできますし)
しかし、そう思えるようになる為には、アマガミルートまでやらねばならない。これは長い!
誰とも付き合わない橘純一が、美也に対してあそこまで優しくなれた事。
目の前にある安易な幸せにフラフラしずに裡沙を振った事。
そして、ソエンルートから無駄とわかりつつも彼に突撃した裡沙の事。
これらを踏まえると、ソエンルートからの復帰という妄想モードに突入できるわけだけど
正直お奨めできない棘の道であるw だがここまでくるとソエンは最高に楽しいんだぜ!

・性描写がありすぎて困るんですけどー

膝裏舐めや、ポッキーキス、スカートのポケットとかそういうことじゃないですよ。
露骨な「これからHしますよ!」という雰囲気に困ったんです。
まぁ、逢ちゃんと先輩のスキBESTラストの話なんだけどね。
梨穂子みたいに寸止め感はラブコメっぽさがあっていいんだけど。
何故そういうのがイヤかっていうと、「おいおい、そこは妄想のプロであるユーザーに任せてくれよ!」
って思ってしまうからだ。直前までお膳立てされたら、もうエロゲーと一緒じゃないか!
だが、複数のルートをやっていく内に、あれも一つの結末でしかないことに気が付いたのね。
今までのシリーズ、違うルートを通っても最終的に行き着く先は一緒だったけど
アマガミは、ルートによってはまるで違う未来へと向かうわけでさ。
「ああ、OK。そのルート以外のところはオレに任せておけ!」という発想の着陸を成したと。
ちょっと車輪が出てないので、胴体着陸でしたが。

・妄想の余地が少なすぎるんですけどー

余りに作りこまれた世界は、妄想する余地がないほどの存在感がありました。
完璧な世界。でもそれは自分の中から生まれる世界が否定されるということ。
ところがどっこーーい!アマガミは6週間以外の世界の作りこみが、超脆いんです。
むしろ妄想しないと6週間が成り立たないほどに。ああ、なるほど。
サイドストーリーでなく、結末からの未来と、そこまでの過去を考えるのが
アマガミへの楽しい接し方なのか!という結論。
そして複数あるBADEND後の未来なんかもう想像してるだけで仕事が終わります。
いや、仕事中に考えるなよそんな事。


とまぁ、自分の違和感はこんなところでしたが、全て解決しました。
そして、現在361度の大好きさは、日にちを重ねるに連れてキミキスとは
全く違った方向へと全力疾走中です。
ソエンで離れ離れになったアイドルの梨穂子がいかに橘さんと出会うか、とか。
黒はるかさんをもう一度優しいはるかさんに戻るにはどうするか、とか。
腐女子になった紗江ちゃんに未来はあるのか!とかw

こういう話をした結果、私のアマガミへのスタンスを友人からこう言われました。
「あまりに世界にツボりすぎて、想いが一周しちゃったねw」と。
すごい納得しました。そしてわかったのが、361度の想いということです。
葛藤があるからこそ好きになったアマガミは、悪いところを含めて好きです。
キミキスは、そもそも悪いところがない好きです。
どちらが好きかはわかりませんが、華々しく記憶に残ったのがキミキスなら
重く心にしかかったのがアマガミかなぁと。いい意味でね。

あと、これだけはどうしても言っておきたいことが。
なんか私の考察が公式設定みたいに取られちゃう時があるのですが、
そんなわけねー!とw

キャラ考察はひたすら客観的になって書きましたが、
あれはアマガミという世界を客観的に見た、にゃずいの主観であるということ。
あの考察は正解ではないないんです。いかにも最もらしいように書いてありますが
私が、そういう風に理解したに過ぎません。
いかにも何か意味があるような作りであるアマガミに
いかにも何かを見つけたように書いた主観です。
(本当に自分にはああいう意図に思えたわけですし)
それを説明するためには、考察という形で客観的に攻めるのが一番だと思っただけです。
ただ、これらの反響は以外に大きく、肯定も否定も結構ありました。
だからこそ、自分はアマガミの世界を好きな人も嫌いな人も肯定していきます。
何故なら、アマガミは嫌われる要素も多いとんがったゲームなのだから。
そう、まるで絢辻詞のような。好きな人にはとことんハマるが、そうでない人には
ただストレスが溜まるだけのゲームだから。
それでも、自分なりのアマガミを見つけれた人が増えれば…嬉しいなぁと。

最後に。考察や感想を書くにあたってチャットやボイチャなどで色々と話あってくれた
友人一同もホントにあんがとね。自分一人の中からでもこんなにも色んな想いは出なかったよ。
そしてこういうチャレンジ精神旺盛なゲームを作ってくれたeb!とスタッフの皆様。
楽しかったですよ!ありがとうございました!

おっとぉ!?楽しいのはここからだぜ!!!!
雑記&イラスト -
2009.06.29 Monday :: - :: -