アマガミ:プレイ雑記その6/森島はるか
■09年06月12日
アマガミ・プレイ雑記もヒロイン編はとうとう今回で完結!長かったね!
ラストは天然女王森島はるか…なんですが、自分の中ではスキBADの黒はるかさんが
強烈に残っている為、どうしてもメインがこっちになってしまうのです。
よって、生粋なはるかさん好きには受け入れがたい内容になっているかもしれません。
その辺りはご了承下さい。まぁ、所詮は個人サイトの戯言なんで!
そんなわけで、ヒロイン編最終回・森島はるか(黒はるか)行ってみよう!!
■森島はるかは何故メインヒロインではないのか。
アマガミにとってのメインヒロインは、絢辻詞だと自分は言ってきた。
これは自分にとって覆すことが出来ない事実である。
そして、これも散々言ってきたことだがもう一度言おう。
橘純一という個人から見た場合のヒロインは、間違いなく森島はるかしか居ない
では何故「橘純一」個人としたか?
プレイヤーにとっては、彼女は最初からメインヒロインではないのか?
最もクリスマスイブの克服に近いシナリオを持ち、
橘純一=プレイヤーが最初から恋をしている相手。
そんな重要なポジションの彼女が、アマガミというゲームの
メインヒロインに何故なれなかったのか?
このゲームは恋愛シュミレーションという図式をとってはいるが、
実際は、ノベルゲームと恋愛シュミレーションのハイブリッドである。
本来この手のゲームは、主人公がプレイヤーの分身として機能しなければならない。
しかし橘純一という少年にはキャラクターとしての個性が強烈に出てしまっている。
ノベルゲーの主人公によくあることだが、自我を持っているのだ。
数多くのキャラ設定、さらにゲーム中でも彼自身そのキャラに合った選択をする。
アマガミというゲームでプレイヤーの位置づけは「橘純一の選択を決める存在」でしかない。
よって「橘純一=プレイヤー」という図式は当てはまらない。あくまで橘純一個人なのだ。
実際、このゲームを本名プレイした人でも、彼の事を自分の分身とは思えはしまい。
むしろ完全にシンクロできるならば……もはや3次元の人類ではない。
それ程に彼は一人のキャラクターとして人権を得てしまっている。
「だがあえて言おう!!梨穂子はオレの嫁であると!!!」
うん、それはいい。そんなことはどうでもいいんだ。話を戻そう。
(この話題の続きは[橘純一]のエントリーで)
「橘さん」
ユーザーが彼を指す言葉だ。すでに”さん”付けだ。偉大なる変態紳士だから仕方ない。
かくいう自分も普段、彼のことを敬愛をもって「橘さん」と呼ぶ。(多少馬鹿にもしているが)
そんな橘純一が、最初から恋をしている相手が森島はるかだ。
ではプレイヤーにとっての森島はるかは何故メインヒロインになれないのか。
ゲーム開始時、橘純一が森島はるかにどうして恋をしているのかを
彼はプレイヤーに伝えていない。そう、彼がプレイヤーを突き放しているのだ。
自分の心情を語らない主人公。これはとても重要なことだと思う。
彼が恋愛シュミレーションの主人公なら、本来は森島はるかに憧れている理由を
プレイヤーに伝え、プレイヤーと同調することが必須と言える。
(といっても、大抵その理由は単純な片思いであったり、憧れなわけだが)
だが、橘純一の彼女への想いはそういう誰もが入りやすい設定ではない。
プレイヤーの手の届かない、もっと深い場所にその想いの理由はある。
はるかは、プレイヤーと同調しない主人公が、個人的に愛した女性であって
ゲームとしてのメインヒロインにはなり得なかった理由がこれだ。
非常にややこしいが、ゲームとしてのヒロインは詞。
橘純一としてのヒロインは、森島はるか。
本来、メインヒロインが一人で受け持つ属性がテーマごとに分離してしまっている。
しかし、だからこそはるかはサブヒロインで、最も重要な位置を持つキャラなっている。
メインヒロインではないからこそ出来たシナリオの魅力がここにあるのだ。
■シナリオ考察・序
中多紗江の橘純一物語。あれが自分の過去と向きあう話ならば
森島はるかの物語は、純一が自分の過去を未来で塗りつぶす話だ。
結果、はるかは強烈な個性を持っているにも係わらずシナリオ上では、
あくまで中多紗江と同じポジションである。そう、橘純一の成長トリガーなのだ。
はるかのシナリオは楽しい。
橘純一が、最もダメ人間っぷりを発揮する七咲逢シナリオ。
それに匹敵するほど、はるかシナリオの橘純一は暴走している。
過去を振り切って進もうとするガムシャラな態度と、本来もっている変態気質が
高次元なレベルで融合したことで、最もアクティブな変態に仕上がっているのだ。
また、はるかの天然っぷりと、二人の妙なテンションに押し切られて
プレイヤーは爆笑するシーンが多いと思う。実際、笑うという意味では
逢シナリオの次に、笑いのネタが含まれている。正直、だいぶ腹筋にくる。
だが待って欲しい。はるかのシナリオは果たして楽しいだけなのだろうか?
楽しいだけでいいんだろうか?
自分ははるかのシナリオ1週目(スキBEST)の時点で、
なんでこの子がメインヒロンじゃないのだ?という疑問を持った。
それは彼女が、橘純一をクリスマスの悪夢から救っていたからだ。
シナリオ上、このアドバンテージは大きい。
こんな重要なキャラが何故メインヒロインではないのか?
だが、2週目(ナカヨシBEST)をクリアして、ヒロインとてしての物足りなさを感じた。
全体的には楽しいのだが何かがひっかかる。何がひっかかっているのかわからないが。
3週目(スキGOOD)をクリアしたときに、なんとなくそれがわかった。
その理由とは
森島はるかは成長していないのだ。
同じようなシナリオの中多紗江ルートは、橘純一と同じくらい彼女が成長を遂げる。
一緒に未来へ歩き出すという描写がなされ、結果気持ちのいいEDを迎える。
しかし最後まではるかは、橘純一が成長することで、守るべき相手として描かれる。
彼女のランクは変わってはいない。周りがレベルを上げていくのだ。
はるかは、ここまでどのルートでも人間的に追い抜かれるだけの存在になってしまっている。
はるかは、人間として詞や裡沙と同じくらい未熟である。
だがそれは彼女らのように分かりやすい屈折ではない。
詞や裡沙は人の痛みがわかりつつも、その業を捨てきれず過ちを積み重ねる人間だ。
しかし、はるかは人の痛みがわからず、罪を罪と思わず重ねるていく女性なのだ。
幼少の頃から、彼女を包み込んでいた優しすぎた世界が
彼女を痛みのわからない人間にしてしまったのだろう。
愛されたいと願い続けた詞と裡沙。愛されている事が当たり前のはるか。
この3人をダークサイドと位置づけたのは理由がある。
もしこの立ち位置を、全く逆の位置にできたら?
■シナリオ考察・破
森島はるかは、スキ(BEST&GOOD)、ナカヨシ、ソエンといったどのルートでも
成長をとげない。彼女は天真爛漫、自分の持ったとおりに行動する女性だ。
その子供っぽさが可愛い。ずっとそのままでいてほしい。
ゲーム内の橘純一と同じ思考を持ったプレイヤーには彼女は最高のヒロインだろう。
しかし自分の場合は違った。彼女が橘純一によりかかり生きていくことのない人生。
人間的に成長し、世の中の悪意に気が付き、それに正面から挑んでいく世界。
そんなはるかを自分は見たかった。見れないだろうと思ったからこそ、その世界を夢見た。
そしてそんな世界が存在した。存在してしまったのだ。
最も儚いスキBADが絢辻詞ならば、最も強く生きたスキBADが森島はるかだと言える。
詞や裡沙と同じ場所に落ち、それでも輝きを失う事がなかった最高の女。
このルート、人によっては黒歴史だろう。
あの無垢で純真なはるかさんが、俗世にまみれすっかり大人になってしまっている。
そんな非情な世界が存在してしまうアマガミ。恐ろしい。なんて恐ろしいゲームなんだ。
これはもうメインヒロインでは絶対にできない世界であり結末だ。
実際、やりきれない詞スキBADは、”泣ける”世界でありつつも、美しい世界でもある。
まさにメインヒロンならではの儚い結末だろう。
対して、はるかスキBADの世界には美しさはない。
あるのは擦り切れそうになった心をなんとか奮い立たせ綱渡りで生きていく世界だ。
「私が高校を卒業したら、どんな職業がいいかな?」
そんなはるかの問いに、橘純一は二つの答えを提示する。
「仕事をしている先輩が思いつかない。お嫁さんがいいですよ」
「バリバリ働くキャリアウーマンになって、理想の上司になってください」
一つ目の願いは、結果的に純粋なはるかさんを残す世界となった。
彼女の目に映る優しい世界を、橘純一は必死で守っていくだろう。
二つ目の願いは、スキBADで叶うことになる。その世界での彼女はもはや別人だ。
もう、橘純一どころか、プレイヤーさえ知る事がなかった森島はるかだ。
皮肉な話だが、彼の望み通り優秀な森島はるかは存在した。
ただ、この皮肉は自分にとっては最高に気持ちのいいものだったのわけで。
■シナリオ考察・急
森島はるかは、詞や裡沙と同じくダークサイドの人間が持つ特有の空気を潜めている。
それが表に出てしまうかどうかだ。仮面を被っている詞や裡沙と違い、彼女は眠れる獅子だ。
永遠に眠らせておくこともできたはずの獅子を、起こしてしまったのが橘純一だ。
そしてその橘純一に選択肢をせまったのはプレイヤーである私達だ。
前にいったようにスキBADのシステム滅茶苦茶だ。全うな人間が入れるシステムじゃない。
シナリオ上にどうしても通過しなくていけない物語なら納得できるが、
アマガミのBADは、自らでその道を歩かなければならない。誰のせいにも出来ない。
その先にある世界を見ることを望んだのだからどんな結末が待っていても
全て自分で受け止めなくてならないのだ。
「オレそんな世界みたくないから、BADはやらねー」
よく聞く言葉である。全くもってその通りだ。
何故、わざわざ不幸の道を歩く必要がある?
どうして自分が受けた悲しみを、また他人に味合わせる?
それでも、はるかのBADには意味があると信じたい。
彼女が別の人生を歩くことになったことには何か意味があるはずだ。
もう、はるかは誰かに依存し眠り続ける獅子ではないのだ。
願わくば、この世界でも森島はるかに幸せが訪れるように。
でも最後に一つ言わせて欲しい。
この世界はダメ人間に与えられる罰としては最高の結末だ。
人を裏切った人間に対する罰が気持ちいいぐらい押し寄せる。
要約すると…
「橘さん、ざまぁwwwwww」
■最後に
これにてメインヒロインは終了である。
だが、まだ言い足りない。それはソエンルートとスキGOODの存在だ。
以上を統括しつつ、もう一度メインヒロインの考察をまとめ、
橘純一を解体してみたいと思う。今一度お付き合い願いたい!
アマガミにとってのメインヒロインは、絢辻詞だと自分は言ってきた。
これは自分にとって覆すことが出来ない事実である。
そして、これも散々言ってきたことだがもう一度言おう。
橘純一という個人から見た場合のヒロインは、間違いなく森島はるかしか居ない
では何故「橘純一」個人としたか?
プレイヤーにとっては、彼女は最初からメインヒロインではないのか?
最もクリスマスイブの克服に近いシナリオを持ち、
橘純一=プレイヤーが最初から恋をしている相手。
そんな重要なポジションの彼女が、アマガミというゲームの
メインヒロインに何故なれなかったのか?
このゲームは恋愛シュミレーションという図式をとってはいるが、
実際は、ノベルゲームと恋愛シュミレーションのハイブリッドである。
本来この手のゲームは、主人公がプレイヤーの分身として機能しなければならない。
しかし橘純一という少年にはキャラクターとしての個性が強烈に出てしまっている。
ノベルゲーの主人公によくあることだが、自我を持っているのだ。
数多くのキャラ設定、さらにゲーム中でも彼自身そのキャラに合った選択をする。
アマガミというゲームでプレイヤーの位置づけは「橘純一の選択を決める存在」でしかない。
よって「橘純一=プレイヤー」という図式は当てはまらない。あくまで橘純一個人なのだ。
実際、このゲームを本名プレイした人でも、彼の事を自分の分身とは思えはしまい。
むしろ完全にシンクロできるならば……もはや3次元の人類ではない。
それ程に彼は一人のキャラクターとして人権を得てしまっている。
「だがあえて言おう!!梨穂子はオレの嫁であると!!!」
うん、それはいい。そんなことはどうでもいいんだ。話を戻そう。
(この話題の続きは[橘純一]のエントリーで)
「橘さん」
ユーザーが彼を指す言葉だ。すでに”さん”付けだ。偉大なる変態紳士だから仕方ない。
かくいう自分も普段、彼のことを敬愛をもって「橘さん」と呼ぶ。(多少馬鹿にもしているが)
そんな橘純一が、最初から恋をしている相手が森島はるかだ。
ではプレイヤーにとっての森島はるかは何故メインヒロインになれないのか。
ゲーム開始時、橘純一が森島はるかにどうして恋をしているのかを
彼はプレイヤーに伝えていない。そう、彼がプレイヤーを突き放しているのだ。
自分の心情を語らない主人公。これはとても重要なことだと思う。
彼が恋愛シュミレーションの主人公なら、本来は森島はるかに憧れている理由を
プレイヤーに伝え、プレイヤーと同調することが必須と言える。
(といっても、大抵その理由は単純な片思いであったり、憧れなわけだが)
だが、橘純一の彼女への想いはそういう誰もが入りやすい設定ではない。
プレイヤーの手の届かない、もっと深い場所にその想いの理由はある。
はるかは、プレイヤーと同調しない主人公が、個人的に愛した女性であって
ゲームとしてのメインヒロインにはなり得なかった理由がこれだ。
非常にややこしいが、ゲームとしてのヒロインは詞。
橘純一としてのヒロインは、森島はるか。
本来、メインヒロインが一人で受け持つ属性がテーマごとに分離してしまっている。
しかし、だからこそはるかはサブヒロインで、最も重要な位置を持つキャラなっている。
メインヒロインではないからこそ出来たシナリオの魅力がここにあるのだ。
■シナリオ考察・序
中多紗江の橘純一物語。あれが自分の過去と向きあう話ならば
森島はるかの物語は、純一が自分の過去を未来で塗りつぶす話だ。
結果、はるかは強烈な個性を持っているにも係わらずシナリオ上では、
あくまで中多紗江と同じポジションである。そう、橘純一の成長トリガーなのだ。
はるかのシナリオは楽しい。
橘純一が、最もダメ人間っぷりを発揮する七咲逢シナリオ。
それに匹敵するほど、はるかシナリオの橘純一は暴走している。
過去を振り切って進もうとするガムシャラな態度と、本来もっている変態気質が
高次元なレベルで融合したことで、最もアクティブな変態に仕上がっているのだ。
また、はるかの天然っぷりと、二人の妙なテンションに押し切られて
プレイヤーは爆笑するシーンが多いと思う。実際、笑うという意味では
逢シナリオの次に、笑いのネタが含まれている。正直、だいぶ腹筋にくる。
だが待って欲しい。はるかのシナリオは果たして楽しいだけなのだろうか?
楽しいだけでいいんだろうか?
自分ははるかのシナリオ1週目(スキBEST)の時点で、
なんでこの子がメインヒロンじゃないのだ?という疑問を持った。
それは彼女が、橘純一をクリスマスの悪夢から救っていたからだ。
シナリオ上、このアドバンテージは大きい。
こんな重要なキャラが何故メインヒロインではないのか?
だが、2週目(ナカヨシBEST)をクリアして、ヒロインとてしての物足りなさを感じた。
全体的には楽しいのだが何かがひっかかる。何がひっかかっているのかわからないが。
3週目(スキGOOD)をクリアしたときに、なんとなくそれがわかった。
その理由とは
森島はるかは成長していないのだ。
同じようなシナリオの中多紗江ルートは、橘純一と同じくらい彼女が成長を遂げる。
一緒に未来へ歩き出すという描写がなされ、結果気持ちのいいEDを迎える。
しかし最後まではるかは、橘純一が成長することで、守るべき相手として描かれる。
彼女のランクは変わってはいない。周りがレベルを上げていくのだ。
はるかは、ここまでどのルートでも人間的に追い抜かれるだけの存在になってしまっている。
はるかは、人間として詞や裡沙と同じくらい未熟である。
だがそれは彼女らのように分かりやすい屈折ではない。
詞や裡沙は人の痛みがわかりつつも、その業を捨てきれず過ちを積み重ねる人間だ。
しかし、はるかは人の痛みがわからず、罪を罪と思わず重ねるていく女性なのだ。
幼少の頃から、彼女を包み込んでいた優しすぎた世界が
彼女を痛みのわからない人間にしてしまったのだろう。
愛されたいと願い続けた詞と裡沙。愛されている事が当たり前のはるか。
この3人をダークサイドと位置づけたのは理由がある。
もしこの立ち位置を、全く逆の位置にできたら?
■シナリオ考察・破
森島はるかは、スキ(BEST&GOOD)、ナカヨシ、ソエンといったどのルートでも
成長をとげない。彼女は天真爛漫、自分の持ったとおりに行動する女性だ。
その子供っぽさが可愛い。ずっとそのままでいてほしい。
ゲーム内の橘純一と同じ思考を持ったプレイヤーには彼女は最高のヒロインだろう。
しかし自分の場合は違った。彼女が橘純一によりかかり生きていくことのない人生。
人間的に成長し、世の中の悪意に気が付き、それに正面から挑んでいく世界。
そんなはるかを自分は見たかった。見れないだろうと思ったからこそ、その世界を夢見た。
そしてそんな世界が存在した。存在してしまったのだ。
最も儚いスキBADが絢辻詞ならば、最も強く生きたスキBADが森島はるかだと言える。
詞や裡沙と同じ場所に落ち、それでも輝きを失う事がなかった最高の女。
このルート、人によっては黒歴史だろう。
あの無垢で純真なはるかさんが、俗世にまみれすっかり大人になってしまっている。
そんな非情な世界が存在してしまうアマガミ。恐ろしい。なんて恐ろしいゲームなんだ。
これはもうメインヒロインでは絶対にできない世界であり結末だ。
実際、やりきれない詞スキBADは、”泣ける”世界でありつつも、美しい世界でもある。
まさにメインヒロンならではの儚い結末だろう。
対して、はるかスキBADの世界には美しさはない。
あるのは擦り切れそうになった心をなんとか奮い立たせ綱渡りで生きていく世界だ。
「私が高校を卒業したら、どんな職業がいいかな?」
そんなはるかの問いに、橘純一は二つの答えを提示する。
「仕事をしている先輩が思いつかない。お嫁さんがいいですよ」
「バリバリ働くキャリアウーマンになって、理想の上司になってください」
一つ目の願いは、結果的に純粋なはるかさんを残す世界となった。
彼女の目に映る優しい世界を、橘純一は必死で守っていくだろう。
二つ目の願いは、スキBADで叶うことになる。その世界での彼女はもはや別人だ。
もう、橘純一どころか、プレイヤーさえ知る事がなかった森島はるかだ。
皮肉な話だが、彼の望み通り優秀な森島はるかは存在した。
ただ、この皮肉は自分にとっては最高に気持ちのいいものだったのわけで。
■シナリオ考察・急
森島はるかは、詞や裡沙と同じくダークサイドの人間が持つ特有の空気を潜めている。
それが表に出てしまうかどうかだ。仮面を被っている詞や裡沙と違い、彼女は眠れる獅子だ。
永遠に眠らせておくこともできたはずの獅子を、起こしてしまったのが橘純一だ。
そしてその橘純一に選択肢をせまったのはプレイヤーである私達だ。
前にいったようにスキBADのシステム滅茶苦茶だ。全うな人間が入れるシステムじゃない。
シナリオ上にどうしても通過しなくていけない物語なら納得できるが、
アマガミのBADは、自らでその道を歩かなければならない。誰のせいにも出来ない。
その先にある世界を見ることを望んだのだからどんな結末が待っていても
全て自分で受け止めなくてならないのだ。
「オレそんな世界みたくないから、BADはやらねー」
よく聞く言葉である。全くもってその通りだ。
何故、わざわざ不幸の道を歩く必要がある?
どうして自分が受けた悲しみを、また他人に味合わせる?
それでも、はるかのBADには意味があると信じたい。
彼女が別の人生を歩くことになったことには何か意味があるはずだ。
もう、はるかは誰かに依存し眠り続ける獅子ではないのだ。
願わくば、この世界でも森島はるかに幸せが訪れるように。
でも最後に一つ言わせて欲しい。
この世界はダメ人間に与えられる罰としては最高の結末だ。
人を裏切った人間に対する罰が気持ちいいぐらい押し寄せる。
要約すると…
「橘さん、ざまぁwwwwww」
■最後に
これにてメインヒロインは終了である。
だが、まだ言い足りない。それはソエンルートとスキGOODの存在だ。
以上を統括しつつ、もう一度メインヒロインの考察をまとめ、
橘純一を解体してみたいと思う。今一度お付き合い願いたい!
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