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アマガミ:プレイ雑記その2.5/橘美也

10週目!
■2009年04月13日
えーっと、まずeb!のバグ報告で美也ルートの存在がバレてしまった感が漂うのですが
ぶっちゃけアマガミをやりこんでる人は美也が攻略可能なのはもう知ってたと思います。
ここでは美也ルートの存在がネタバレかどうかの言及はしませんし、しないでおいてくれると助かります。

でまぁ、美也ルートは自分の中ではアマガミルートと名付けてもいいぐらい重要なモノだと思ってます。
アマガミというゲームはここまでクリアして、ようやく全体像が見えると思うんですよ。うん。
美也ルートは出来るならアマガミを愛する人には是非やってほしいわけです。

そんなわけで、これから美也ルートに入る人の為への公式のバグアナウンスの転載と、
もうちょっと砕いた回避方法の記載をしておきます。いやホント、美也ルートはやって?w

[現象]
特定の操作を行った場合、ゲーム本編の侵攻において下記のような現象が発生します。

■ゲーム本編の座標(03、33)イベント内で、選択肢「ごめん、他に好きな子がいるから……」を選択
 ↓
■任意のルートでゲームを進め、いずれかの「エピローグ」の後クリアデータをセーブ
 ↓
■ゲーム本編の座標(14、34)の選択肢が2択から3択に変化する
 ↓
■上記の状態のまま下記の操作を行った場合、選択肢が3択から2択へと戻り、3択への復帰が不可となる

◎操作1:ゲーム本編で、サイド、座標(03、33)イベント内の選択肢
「ごめん、他に好きな子がいるから……」を選び、その後にセーブする
◎操作2:「MainMenu」内「シーン再生」で、座標(03、33)のイベントを再生し、
選択肢「ごめん、好きな子がいるから……」を選び、再生が終了した後に「MainMenu」に戻り、
「はじめから」でゲーム本編を開始しゲーム中でセーブ実行する。


よーく読めば意味もわかるんですが、もうちょっと簡単に説明しますね。
7人目である「???」キャラの攻略最中に3択がでます。その中で上記にもある
「ごめん、他に好きな子がいるから……」の選択肢を選ぶことで、次の周回から美也ルートが解放されます。
美也ルートが解放してるかどうかは、新しくゲームを始め5日の昼休みに起きる強制イベントで
2択が3択になることで分かります。「美也に自慢してやろう」が出ればOK。
で、ここからはもう前回クリア「???」に関するロードは一切控えた方がいいです。
美也ルートを確認できたら、一気にクリアしちゃって下さい。一気にだ!
あと、シーン再生で「???」も美也をクリアするまで触らないこと。これでOKです。

んで、ここからはユーザーが編み出した無理やりフラグを復帰させる方法です。
eb!の公式じゃないので気をつけて下さいな。これによってゲームデータが破損する…とかはないと思いますがw
こっちは自己責任でお願いしますね。自分は美也ルートバグは発生してないのでこれを試してはいませんし。

■フラグ再出現方法 :消失した選択肢を復活させる方法
1.シーン再生(03,33)で「他に好きな子が〜」を選ぶ操作を数回繰り返す。(最小で1回との報告有り)
2.(14,34)を再生し、美也ルートへの選択肢が復活してればOK。(本編にも反映されます)
3.上記を繰り返して選択肢の復活を確認したら、main menu まで戻り、「最初から始める」でゲームを始め、
セーブすればシステムデータにも選択肢の復活が保存される。プロローグをとばして1日目の最初にセーブでOK。
※「続きから始める」でロードしてしまうと選択肢が消えたシステムデータをロードしてしまう。
また、タイトルまで戻ってしまっても、再びmain menuに入るときにシステムデータをロードしてしまう。
これらをやってしまうと、復活作業が無駄になる。 (転載:アマガミ*Amagami @wiki バグ)

とまぁ、こんな感じです。
んじゃ改めて美也ルートの感想スタート。今回も超絶ネタバレだから、読む人は注意な!
「???」を知らない人は特に読んじゃダメー!逃げてー!
「家族は一緒が一番だよね!」
■橘美也ルート
*美也のルートは、「???」こと上崎裡沙を踏まえないといけないのでそれは「プレイ雑記その1,5」を参照の事。
あと裡沙の名前出しちゃってますけど、裡沙をクリアしないと美也ルートは入れないわけでネタバレ全開でいきます。

まず、美也が兄である橘純一を「にぃに」をどう思っているか。
呼び方がなぜ「にぃに」なのか。その辺りが裡沙シナリオと直結しているのが面白い。
美也はTLS〜キミキスまでの妹キャラとは決定的に違うところがある。それは兄に対する愛情が
「恋愛」ではなく「家族」だということだ。兄に対するほのかな恋心というものはほとんど存在していない。
だからこそ美也は「萌え」という枠では収まらない「愛おしい」存在になるのかもしれない。

パラレルワールドであるアマガミの世界。裡沙シナリオで美也は兄に対する絶対なる信頼を見せた。
だが、美也シナリオではその顔は出てこない。アマガミという6週間の平行世界を覗き見している
プレイヤーだけがその真実を知る事ができる。ここが面白い。
美也は自分のシナリオで扱うべきテーマを裡沙シナリオに丸投げしまっているのだ。
ならば美也シナリオとは一体どんなものなのだろう?

■家族愛をテーマにすること
美也ルートは、平行世界の総決算に近い。
美也という存在自体のシナリオよりも、アマガミというタイトルに込められた意味を解き明かすルートだ。
だからこそ「恋愛感情」という要素はここでは必要なかったかもしれない。
彼女との何気ない生活の中で生まれる家族愛。そんな中もどかしく空気のみで伝えられる美也の信頼。
これは裡沙ルートでの美也の本当の気持ちを知っているからこそ安心感だ。
「家族は一緒がいいよね!」という美也は言った。お馬鹿でお調子もので強引な妹の寂しがり屋の一面。
それを表すために子猫「ミィミィ」の存在がこのルートで現れる。
このミィミィこそアマガミというタイトルを具現化した存在だ。

ミィミィは野良猫の子供である。美也は親とはぐれていたミィミィをクリスマスイブに拾ってくる。
橘家はどうやら共働きのようで、家族が大好きな美也は、自分達の為に頑張ってくれているとはいえ
家族で過ごす時間が少ないのはとても悲しいと思っていた。
頻繁に橘にちょっかいを出すのも自分は一人ではないというコミニケーションなのだろう。
だから一人ぼっちで凍えていたミィミィの存在を放っておけなかったのだろう。
しかし、ここで橘は美也にこう告げる。「ミィミィのお母さんも寂しがっているのではないか?」と。
ここで美也は初めて気が付く。寂しかったのは自分だけではなかった。父も母もそう思っているのだと。
アマガミの多方向から物語を補完していくという形式の答えがここにある。
どのルートでもそうだが、一人のキャラの視点を追いかけるだけでは、アマガミの「真実」は見えてこない。
各ルートの何気ない一言一言を聞き漏らさないで欲しい。いかにこの6週間が作りこまれているかがわかる筈だ。

美也は、ミィミィを家族から引き離してしまったという後悔の元、イブの夜お母さん猫を探す為に街を走る。
もちろん橘がそれを見て放っておけるはずもない。街を駆け抜ける兄妹。だがお母さん猫は見つからない。
美也は自分の寂しさを埋めるためにミィミィ連れてきてしまったかもしれない事に泣く。

そしてようやくお母さん猫を見つけた時、橘はこれまでのルートに見せたどんなものよりも強い勇気出す。
なんとバイクに轢かれそうになったお母さん猫を道路に飛び出し救ったのだ。
「家族は一緒がいいよね!」という美也の願いを叶えた瞬間だ。ここは「おお、橘さぁあああん!」って泣こう!
そして最後に、橘純一からここまでアマガミをクリアしてきたプレイヤーに対するご褒美がやってくる。
このルートでの橘は誰とも結ばれる事はない。だからこそ今までの世界を肯定する橘がここに居ることが大事だ。

ミィミィはお母さんに合えた嬉しさのあまり、その首もとに噛み付いた。
美也はその行為を見て、「自分の事を放置した母への怒り」だと思いミィミィ止めようとした。
だがそこで橘は美也には優しくこう言う。

「あれはあまがみだから…」

■アマガミ
動物の愛情表現であるあまがみ。甘噛み。タイトルであるアマガミの名前が出てくる唯一のルート。
その説明を受け、美也はあまがみが最上級の愛情表現だと知る。そして兄の首もとに優しく噛み付く美也。
「家族は一緒がいいよね!」という美也の小さな小さな願いを、イブの夜に叶えてくれた兄。
橘純一は美也のサンタクロースだったのかもしれない。こうしてアマガミの6週間という平行世界は幕を閉じる。

プレイヤーは様々な平行世界の橘純一を通じ、各ヒロインと触れ合い様々な愛情表現を知ったはずだ。
それはキスだけでは伝えることができない。ストレートな愛情表現もあれば、屈折した愛情表現もある。
全てのルートをクリアしなければ出てこないラストルートである美也シナリオ。ここで明かされる製作者の願い。
アマガミというタイトルに込められた意味とは、もっと本能的にある愛情表現という大きなカテゴライズだ。

キミキス2ではなくアマガミ。最高の答えではないか。


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2009.04.13 Monday :: - :: -